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喝食 かっしき

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

喝食
かっしき

禅宗用語。「かつじき」「かしき」ともいう。喝とは「称える」の意。禅林で食事時 (朝昼) に修行僧へ食事などを知らせることをいう。またそれにたずさわった稚児の別称。

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デジタル大辞泉の解説

か‐しき【食】

かっしき(喝食)

かっ‐しき【喝食】

《「喝」は唱える意》
禅寺で、諸僧に食事を知らせ、食事の種類や進め方を告げること。また、その役目の名や、その役目をした有髪の少年。のちには稚児の意となった。喝食行者(あんじゃ)。かつじき。かしき。
「丸(まろ)が父は七歳にして東福寺の―となり」〈戴恩記
喝食姿(かっしきすがた)」の略。
能面の一。額にイチョウの葉形の前髪がかかれ、両ほおにえくぼがある半僧半俗の少年の面。
仮髪(かはつ)の一。髪先を内側へ丸めて束ね、後ろへ垂らしたもの。喝食面を使う役などに用いる。喝食鬘(かつら)。
歌舞伎女形のかつらの一。髻(もとどり)を結んで、後ろへ長く垂らしたもの。時代物で、高位の女性の役に用いる。

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世界大百科事典 第2版の解説

かつしき【喝食】

〈かっしき〉〈かつじき〉〈かしき〉ともいう。禅院での朝昼食事(斎粥(さいしゆく)という)時において,行者(あんじや)が衆僧に浄粥(じようしゆく)・香飯香汁(きようはんきようじゆ)・香菜(きようさい)・香湯・浄水などと食物の種類や,再進(さいしん)・出生(すいさん)・収生(しゆうさん)・折水(せつすい)など食事の進め方を唱えること。またその役名を喝食行者と称し,喝食と略称される。喝食は言語明確にすることが大事であるとされた。

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大辞林 第三版の解説

かっしき【喝食】

〔「かつ」は唱える意。「しき」は「食」の唐音〕
禅寺で食事をする時、食事の種別や進め方を僧たちに告げながら給仕すること。また、その役に当たる未得度の者。喝食行者。かつじき。
学問のために寺に預けられ、を務めた有髪うはつの稚児ちご
能面の一つでに似せたもの。額に銀杏いちようの葉形の前髪を描いた少年の面。
「喝食姿」の略。
歌舞伎の鬘かつらの一。髻もとどりを結んで後ろに垂らした髪形。「船弁慶」の静など、時代狂言の高位の女性に用いる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

喝食
かっしき

「かつじき」ともいう。禅寺で規則にのっとり食事する際、食事の種別や進行を唱えて衆僧に知らせること、またその役名。喝食行者(かっしきあんじゃ)ともいう。『勅修百丈清規(ちょくしゅうひゃくじょうしんぎ)』や『永平清規(えいへいしんぎ)』に記載があるが、後の日本の禅林では、7、8歳から12、13歳の小童が前髪を垂らし袴(はかま)を着けて勤めるのが一般の風習となった。室町時代には稚児(ちご)の別名となり、本来の職責と異なって、公家(くげ)や禅僧の若道(にゃくどう)の相手役となった。[石川力山]

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世界大百科事典内の喝食の言及

【喝食】より

…禅院での朝昼食事(斎粥(さいしゆく)という)時において,行者(あんじや)が衆僧に浄粥(じようしゆく)・香飯香汁(きようはんきようじゆ)・香菜(きようさい)・香湯・浄水などと食物の種類や,再進(さいしん)・出生(すいさん)・収生(しゆうさん)・折水(せつすい)など食事の進め方を唱えること。またその役名を喝食行者と称し,喝食と略称される。喝食は言語明確にすることが大事であるとされた。…

【男色】より

…しかし,室町時代までは文献例が少なく,わずかに女犯を禁じられた僧の男色が知られているにすぎない。室町時代以後には僧院における稚児(ちご),喝食(かつしき)などが武士の間にも愛され,後には少年武士が男色の相手に選ばれた。とくに戦国時代には,尚武の気風からことさらに女性をさげすみ,男色を賛美する傾向が強まった。…

【能面】より

…平太(へいた)と中将は特に武将の霊に用い,頼政や景清,俊寛など特定の人物への専用面も現れた。喝食(かつしき),童子など美貌若年の面のなかにも,蟬丸や弱法師(よろぼし),猩々(しようじよう)といった特定面ができてくる。(4)は最も能面らしい表現のものといわれ,若い女面として小面(こおもて),増(ぞう),孫次郎,若女の4タイプがあり,それぞれ現在は流派によって使用を異にしている。…

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