成仏寺(読み)じようぶつじ

日本歴史地名大系 「成仏寺」の解説

成仏寺
じようぶつじ

[現在地名]神奈川区神奈川本町

正覚山法雨院と号し、浄土宗。本尊は阿弥陀三尊。永仁年間(一二九三―九九)心地覚心(法燈国師)開基と伝える。もと深厚山と号し、真言・仏心・律・浄土の四宗を兼ねたという。応永年中(一三九四―一四二八)後小松天皇が師岡もろおか(現港北区)熊野権現の社務を師岡保内一二ヵ寺が務めるよう定めた時、当寺はその随一で、後小松の院号を受けたという。天正一八年(一五九〇)七月日の浅野長吉証状(武州古文書)によれば、長吉(長政)豊臣秀吉の朱印状に任せて「成仏寺并門前」における乱妨狼藉停止を確認している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android