手揉(読み)てもめ

精選版 日本国語大辞典 「手揉」の意味・読み・例文・類語

て‐もめ【手揉】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「て」は自分、「もめ」は支弁の意 )
  2. 自己負担すること。自腹を切ること。自弁
    1. [初出の実例]「着類の外は手(テ)もめとなって」(出典浮世草子好色二代男(1684)四)
  3. 自費で饗応すること。
    1. [初出の実例]「太鼓過ぎてとささやくは女良の手もめの振廻(ふるまひ)客」(出典:浄瑠璃女殺油地獄(1721)下)

て‐もみ【手揉】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 手でもんで和らげること。また、そのもの。
    1. [初出の実例]「男手もみの紙子をこしらへ商ひけるに」(出典:浮世草子・西鶴織留(1694)四)
  3. 主人に追従するだけの腰抜け
    1. [初出の実例]「皆手もみと被思召時は、御高慢出来申候」(出典:葉隠(1716頃)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android