手替り(読み)テガワリ

デジタル大辞泉 「手替り」の意味・読み・例文・類語

て‐がわり〔‐がはり〕【手替(わ)り/手代(わ)り】

それまでしていた人にかわって仕事をすること。また、その人。「立て込む時期には―を頼む」
趣向などが普通と違っていること。
少し―に衆道ぐるひと心ざし」〈浮・真実伊勢

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精選版 日本国語大辞典 「手替り」の意味・読み・例文・類語

て‐がわり‥がはり【手替・手代】

  1. 〘 名詞 〙
  2. かわって仕事をすること。また、その人。代人。てしろ。
    1. [初出の実例]「寺務用手替仕供養法例事」(出典東宝記(1352)五)
    2. 「わらはがてがはりとなりすこしの間成共傍をはなれて息がしたし」(出典:浮世草子・世間娘容気(1717)三)
  3. 体裁がかわっていること。様子がちがっていること。
    1. [初出の実例]「此段又手かはりのしたかきやうなりと云ぞ」(出典:古文真宝笑雲抄(1525)一〇)
    2. 「ぜんまいはちと手かはりの蕨かな」(出典:俳諧・小町踊(1665)春)
  4. 立場や主義を変えること。また、上にそむくこと。変節謀叛
    1. [初出の実例]「むこ・しうと、先に入て手がわりをして、矢・てっぽうを出して、いかけ、打かけければ」(出典:三河物語(1626頃)三)
  5. 入れかわり立ちかわり趣向をかえて行なうこと。
    1. [初出の実例]「禿共は手替りのおどりけいこ」(出典:浮世草子・傾城色三味線(1701)大坂)

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