〈まり(鞠)歌〉とも〈まりつき(鞠突)歌〉ともいい,わらべ歌のうち最大の量を擁する遊戯歌。現在伝承されている各地の手まり歌を,その内容や形式のうえから大別すると,まず第1に〈一つとや〉とか,〈大黒様という人は〉〈一番始めは〉〈一匁(もんめ)の一助(いすけ)さん〉のように,おおむね数詞を中心として展開していくものと,他は〈向う横町のお稲荷さんへ〉とか,〈山寺の和尚さんは〉〈わしの大事なお手鞠さァまは〉のように,いろいろな社会的事象--教訓的なもの,名所図絵風なもの,物語風なもの--を歌の中によみこんだ叙事詩的な内容をもつものとに分けることができる。さらに,〈あんたがたどっこさ〉とか〈いちじくにんじん〉のように,あまり意味のない言葉をリズミカルにつないで歌うリズム本位のものもある。
執筆者:浅野 建二
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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