才取り(読み)サイトリ

デジタル大辞泉 「才取り」の意味・読み・例文・類語

さい‐とり【才取り】

《「すあいとり」の音変化》売買媒介をして手数料を取ること。また、それを業とする人。ブローカー
足場の上にいる左官に、助手が下から壁土漆喰しっくいなどを渡すこと。また、その助手。
才取り棒」の略。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「才取り」の意味・読み・例文・類語

さい‐とり【才取・宰取】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「すあいとり」の変化した語 ) 売買の仲介をして口銭を得ること。また、それを業とする人。才取人。
    1. [初出の実例]「詩話の補遺と書画会のさいとりで困るそうだ」(出典:評判記・当世名家評判記(1835)詩文家之部)
  3. 左官の助手で、漆喰(しっくい)や壁土を才取棒に載せて、足場の上にいる左官に差し出す役の者。
    1. [初出の実例]「才取は武蔵左官は御曹子」(出典:雑俳・柳多留‐一五六(1838‐40))
  4. さいとりぼう(才取棒)」の略。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android