書画会(読み)しょがかい

精選版 日本国語大辞典 「書画会」の意味・読み・例文・類語

しょが‐かいショグヮクヮイ【書画会】

  1. 〘 名詞 〙 書画を書いたり陳列したりする会。文人が、茶屋などに同好者を集めて、書画を書き、あとで酒宴などを催すもの。
    1. [初出の実例]「今日は芥子園が書画会(ショグヮクヮイ)から顧炎武が所へよって」(出典滑稽本浮世風呂(1809‐13)前)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「書画会」の意味・わかりやすい解説

書画会
しょがかい

江戸時代の中期以降、各地で盛んに開催された書や絵画の展覧会。今日の団体展やグループ展にあたる。美術館や博物館、ギャラリーなどの無かった当時、寺院や料亭が会場として用いられた。内容は故人(個人)の作品展や、多くの人々の作品を集めたものとがある。故人展では1807年(文化4)の円山応挙十三回忌の展観がよく知られ、応挙の遺作を中心に、一族門人、知人らの作品が展覧された。1815年に酒井抱一(ほういつ)が主催した尾形光琳(こうりん)百回忌の遺作展も著名で、今日でいう出品図録(木版刷)も出版されている。また、大坂の木村蒹葭堂(けんかどう)が主催した書画会も出品目録が知られる。京都の皆川淇園(きえん)が会主の東山新書画展覧は、1792年(寛政4)に始まり、毎年春と秋に円山の料亭也阿弥で開かれた。これにも各地の画家、書家、儒者、歌人など、多くの文人が出品している。その数は二百数十点に及ぶ。会場には文人達が自作を持ち寄り、酒宴が開かれ、席画なども行われ、交流の場として大いに盛り上がったようである。会期は多くは1日限りであった。

[木村重圭]

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