打掛衣(読み)うちかけぎぬ

精選版 日本国語大辞典 「打掛衣」の意味・読み・例文・類語

うちかけ‐ぎぬ【打掛衣】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「うちかけきぬ」とも )
  2. 上代婦人外出の時に、薄い布を笠の周りに縫いつけて身をおおったもの。枲(むし)垂衣(たれぎぬ)。〔書陵部本名義抄(1081頃)〕
  3. 中古以来、貴婦人が外出する時、顔を隠すためにかぶりものとした衣(きぬ)衣被(きぬかずき)
  4. 上着の上に打ちかけて着る小袖で、京都御所の女性たちの着物打掛小袖
    1. [初出の実例]「下髪(さげがみ)したる女臈あまたうち掛(カケ)ぎぬをつぼ折にして」(出典浮世草子・浮世栄花一代男(1693)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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