打消す(読み)ウチケス

デジタル大辞泉 「打消す」の意味・読み・例文・類語

うち‐け・す【打(ち)消す】

[動サ五(四)]
そうではないと言う。否定する。「辞任うわさを―・す」
消し去る。聞こえなくする。「こがらしの音に声が―・される」
消す」を強めていう語。
「彦右衛門火を―・しながら」〈露伴・いさなとり〉
[可能]うちけせる
[類語]否定否認

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「打消す」の意味・読み・例文・類語

うち‐け・す【打消】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. (はげしい動作で)火を消す。
    1. [初出の実例]「燃え著く火を打消(うちケス)とぞ見えたりける」(出典太平記(14C後)二九)
  3. ( 「うち」は接頭語 ) そうでないと強く言う。考えなどを否定する。
    1. [初出の実例]「平家一門の首を見ん為といふ詞を打消して」(出典:浄瑠璃・平家女護島(1719)三)
  4. ( 「うち」は接頭語 ) なくなるようにする。(音などを)聞こえなくする。
    1. [初出の実例]「此の大きな闇に、一人残らず其の存在を打ち消されて」(出典:永日小品(1909)〈夏目漱石〉暖かい夢)

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