ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「批林批孔」の意味・わかりやすい解説
批林批孔
ひりんひこう
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… そして中国では1973年夏から約3年間,人民大衆を広くまきこむ大規模な孔子批判の動きが勃発した。それは当時,文化大革命の裏切者と評された林彪と孔子とを合わせて批判しようとした批林批孔運動である。そこでは,孔子は変革と進歩に反対し復古と退歩に固執した〈頑迷な奴隷制擁護の思想家〉〈反革命のイデオローグ〉というレッテルが貼られた。…
…官僚層のみならず,大衆の間での圧倒的な支持と,長年の革命闘争を生き抜いた人並すぐれた政治感覚があって,はじめてできる綱渡りであった。 周恩来や73年に復活した鄧小平は,文革で失われた国家体制の秩序を正常化しようとしたが,文革派は,反潮流(1973),批林批孔(林彪と孔子批判,実は周恩来批判。1974),右からの巻返し反対(鄧小平批判。…
…いっぽう,林彪なきあと文革派の名実ともにリーダーとなった江青,張春橋ら〈上海グループ〉は,毛沢東の権威をバックに,ことごとに実務派官僚に対立し,ここに文革派と脱文革のせめぎ合いの局面が出現した。73年に始まった〈反潮流〉の動きは,やがて翌74年の〈批林批孔〉運動へとひき継がれるが,その矛先は周恩来に向けられていた。75年には,文革のもたらした内政危機を乗り切るため,指導力のある鄧小平が奇跡の復活をとげ,重病の周恩来にかわって脱文革正常化をすすめるが,76年に入ると再度のまき返しにあい,鄧小平はふたたび打倒される。…
※「批林批孔」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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