抜穂の使(読み)ヌキホノツカイ

デジタル大辞泉 「抜穂の使」の意味・読み・例文・類語

ぬきほ‐の‐つかい〔‐つかひ〕【抜穂の使】

大嘗祭だいじょうさいの行われる年の8月下旬、抜穂のために悠紀ゆき主基すき両国に巡遣された勅使。ぬきほし。

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精選版 日本国語大辞典 「抜穂の使」の意味・読み・例文・類語

ぬきほ【抜穂】 の 使(つかい)

  1. 大嘗祭神饌の料とする稲の穂を抜き取るため、悠紀(ゆき)主基(すき)両国に派遣される使。使は八月下旬それぞれの国におもむき、悠紀田(または主基田)六段を卜定し、収穫した稲から白酒(しろき)、黒酒(くろき)を造る造酒児(さかつこ)以下の人々を定めた。また、稲実殿を建てて稲の成熟を待ち、九月に入ると成熟した稲の穂を抜き取って稲実殿で乾燥させ、籠に入れて国郡司とともに都に持ち帰った。
    1. [初出の実例]「神祇官卜定抜穂使、申官発遣」(出典貞観儀式(872)二)

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