押回す(読み)オシマワス

デジタル大辞泉 「押回す」の意味・読み・例文・類語

おし‐まわ・す〔‐まはす〕【押(し)回す】

[動サ五(四)]
まわす」を強めていう語。
世の中に処していく。身を立てていく。
「帰朝後も経済学で立派に―・される所では有るが」〈二葉亭浮雲
ぐるりと取り巻く。
「―・して火かけてければ」〈愚管抄・四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「押回す」の意味・読み・例文・類語

おし‐まわ・す‥まはす【押回・押廻】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙 ( 「おし」は接頭語 )
  2. ぐるりとまわす。物を押してまわしたり、物を順にまわしたりする。また、まわりを取り巻いたり、回ったりする。
    1. [初出の実例]「御方の勢はかりなければ、をしまはして火かけてければ」(出典:愚管抄(1220)四)
  3. 全体に及ぶようにする。
    1. [初出の実例]「ちっとなる小石の詩を作るとて、唐土一天下ををしまわして先づ云か」(出典:四河入海(17C前)八)
  4. 世間の事にあれこれ処して行く。
    1. [初出の実例]「チトふけたれどすねんのこうにておしまはす大ばくれん」(出典:安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む