指を差す(読み)ユビヲサス

デジタル大辞泉 「指を差す」の意味・読み・例文・類語

ゆび・す

指でそれと指し示す。指示する。
ひそかにそしりあざける。後ろ指を差す。「世間に―・される」
指で触れる。手を出す。
他人には―・させるもいやだ」〈人・辰巳園・三〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「指を差す」の意味・読み・例文・類語

ゆび【指】 を 差(さ)

  1. 指でそれとさし示す。指示する。指点する。ゆびさす。
    1. [初出の実例]「殿下遣御覧たるに。指をさして、上長押を見遣たりけり」(出典古事談(1212‐15頃)六)
  2. その人をさしてあざける。陰で悪口を言ったり非難したりする。うしろ指をさす。
    1. [初出の実例]「明日は天下の口ずさみとなり、人にゆびをさされ給はんずる頭殿御悪名こそ心うけれ」(出典:金刀比羅本保元(1220頃か)中)
  3. 指でさわる。手を出す。手出しをする。関与する。
    1. [初出の実例]「みどもがゆびもさいたか、皆そちが手前からおつるは」(出典:狂言記・居杭(1700))
  4. 見積もる。値ぶみする。
    1. [初出の実例]「そのむかしはわづかの組糸よりのばし初て、今五万両と近所よりも指(ユビ)をさされ」(出典:浮世草子・商人軍配団(1712か)三)

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