据え膳食わぬは男の恥(読み)スエゼンクワヌハオトコノハジ

デジタル大辞泉 「据え膳食わぬは男の恥」の意味・読み・例文・類語

ぜんわぬはおとこはじ

女のほうから言い寄ってくるのを受けないのは男の恥であるということ。

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精選版 日本国語大辞典 「据え膳食わぬは男の恥」の意味・読み・例文・類語

すえぜん【据膳】 食(く)わぬは男(おとこ)の=恥(はじ)[=内(うち)ではない]

  1. 女の方から情交をいどんできたら、男子たるものはその誘いに応ずるのが当然だの意。
    1. [初出の実例]「据膳(スヱゼン)喰はぬは男の恥だが、此梅干は真平だ」(出典歌舞伎・柳風吹矢の糸条(1864))

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ことわざを知る辞典 「据え膳食わぬは男の恥」の解説

据え膳食わぬは男の恥

女の方から言い寄ってきたら、男が誘いに応じるのは当然であるというたとえ。

[使用例] オリュウノオバは日の当たる縁側に腰を降ろし、タイチが女衆据え膳を食わぬ手はないと女衆の肌に手を掛けるのを思い描きながら、日が瓦屋根に当たり、杉皮葺きの屋根に降りつむのを見つめる[中上健次奇蹟|1989]

[解説] 「据え膳」は、すぐ食べられるように用意した膳の意で古くから用いられていましたが、雑俳などでは、一八世紀半ば以降もっぱら性的な意味で用いられるようになりました。

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