…南方増長天の八将の一人で,四天王に属する三十二将の長とされ,速やかに邪神を降伏させる。釈迦が涅槃(ねはん)のとき仏舎利を盗んだ捷疾鬼(しようしつき)を追ってそれを取り戻したという説話によって,足の速いことを〈韋駄天走り〉と呼ぶようになった。形像は経軌には説かれていないが,日本に現存する作例は,中国風の甲冑を着て合掌する立像であり,合掌した両腕の上に剣を横にしてささげ持つ姿に特色がある。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」