精選版 日本国語大辞典 「掛け煙硝」の意味・読み・例文・類語 かけ‐えんしょう‥エンセウ【掛煙硝・掛焔硝】 〘 名詞 〙 歌舞伎の舞台で、炎や煙を急にぱっと出すためのしかけ。または、その煙。「ほや」という煙硝に樟脳(しょうのう)の粉を入れて煙を出すが、亡霊や妖怪の出現、消失の場面、忍術、妖術で人や物が消える場面、ぱっと火が出たり、物が燃えたりするような場面に用いられる。[初出の実例]「『我が夫(つま)。おさらば』トどろどろになり、龕灯(がんどう)にてお亀消える。パッと掛(カ)け煙硝(エンセウ)立つ」(出典:歌舞伎・絵本合法衢(1810)大切) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例