妖術(読み)ようじゅつ(英語表記)witchcraft

翻訳|witchcraft

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

妖術
ようじゅつ
witchcraft

ある人間が超自然的能力によって,他者に傷,病,死などの不幸,災害を与えること,およびその儀礼的手段。アフリカのアザンデ族におけるように,その能力をもつ者が他者に危害を及ぼす意志がなくても不幸,災害が起るという術と,意図的に行う邪術とがカテゴリーとして区別される社会もあるが,両者の区別が必ずしも明白でない社会も多く,無意図的とされる妖の観念は欠落しているが意図的な邪術はみられる社会もある。この妖術師,邪術師に対する告白と処刑をきびしく行う社会 (16~17世紀ヨーロッパ) もあるが,あからさまな非難はほとんど行わない民族もある。

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デジタル大辞泉の解説

よう‐じゅつ〔エウ‐〕【妖術】

人を惑わすあやしい術。幻術。「妖術使い」
witchcraft》その人が意図しなくとも、他人にねたみや憎しみを感じたりすると、その人に災いをもたらすような心霊作用・力。

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大辞林 第三版の解説

ようじゅつ【妖術】

人をまどわすあやしい術。幻術。
〔witchcraft〕 文化人類学などでの呪術の分類の一。相手に危害を加えようと意識しなくとも、憎悪や嫉妬を感じると、自らの超自然的な霊力が発動し、相手に災いがもたらされるというもの。 → 邪術

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世界大百科事典内の妖術の言及

【護符】より

…また,日本に限らず,護符が次々と新しく流行する社会も少なくない。邪術sorcery・妖術witchcraft信仰の盛んな西アフリカの諸地方では,これらに対抗する木の枝などで作られた護符を家に置くが,他の地域から伝来したとか,今まで知られていなかった神の顕現と称される新しい護符が次々に流行して商業的なものとなっている。たとえば,ガーナではコートジボアールから伝えられたと称する護符がはやる一方で,コートジボアールでガーナから持ってきたといわれる新しい護符が登場する。…

【邪視】より

…青,赤,白,黒など特定の色のビーズ,糸,ひも,リボンが用いられることがとくに地中海地域や中東で多い。邪視はしばしば嫉妬,羨望と関係づけられ,たとえばラテン語やヘブライ語で,また英語やスペイン語でも,ねたみを意味する語が邪視や妖術を暗示する。アラブ諸国では邪視のことをねたみの目という。…

【呪術】より

…ただし同じ呪術が立場や見方によって白呪術とも黒呪術ともなる場合もある。また,一般に黒呪術とされるものに邪術sorceryと妖術witchcraftがある。邪術はさまざまなまじないを行って,意図的に相手に危害を加えようとする破壊的呪術であり,妖術は相手に危害を与えようという意図がなくても,嫉妬(しつと)や憎しみを感じると,その人が生得的にもっている霊力が発動し,相手に災いをもたらすというものである。…

※「妖術」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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