龕灯(読み)ガンドウ

  • ×龕灯
  • がんとう

百科事典マイペディアの解説

江戸時代の携行用灯火具。桶状の筒内に2個の鉄輪を装置して,どんなに振り回しても蝋燭(ろうそく)が垂直に立つように工夫され,使用者の姿は見えないで思う方向を照射する。強盗提灯(ぢょうちん)ともいい,目明しなどが夜間隠密な行動をとるのに用いられた。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ろうそく用の携行灯火具(イラスト)。鼠灯台(ねずみとうだい)などとともに江戸時代に発明された。長さ30cm前後,直径12~13cm,竹箍(たけたが)あるいは鉄箍(かなたが)をはめて桶状に作り,底部外側に取っ手をつけ,内部には組み合わされた2個の鉄輪(かなわ)を装置して,どんなに振りまわしてもこれが自由に回転して,鉄輪に立てられたろうそくがつねに垂直の位置を保ち,火が消えないような機構をもっている。現在の懐中電灯のように,使用者のほうは見えないで,その思う方向のみを照射することができる。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

強盗(がんどう)とも書く。強盗提灯(ちょうちん)の略。江戸時代に発明された携帯用の灯火具の一つで、桶(おけ)状の胴の中に二重の輪でできた自在に回転するろうそく立てがつけられたのが新しいくふうである。胴の底部に把(と)っ手がつき、これを持ってどのような方向に向けても、その新しいろうそく立てのくふうにより、ろうそくはつねに垂直の状態を保ち、光は一方向だけを照らすことができた。強盗が用いたとも、目明しなどが強盗の捜索に使用したともいう。明治時代になってからは銅製やブリキ製のものも現れた。

[神野善治]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 仏壇のともしび。
※柳湾漁唱‐一集(1821)晩上大隆寺「坐覚迷塗遠、龕灯照客心

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

出し子

1 だし汁を取るための干した雑魚(ざこ)。煮干し。2 振り込め詐欺などの犯罪に利用された預金口座から現金を引き出す役をいう隠語。→掛け子 →受け子...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android