(読み)ハク

デジタル大辞泉 「搏」の意味・読み・例文・類語

はく【搏】[漢字項目]

[音]ハク(呉)(漢) [訓]うつ
手でたたく。うつ。「搏撃搏戦搏闘竜攘虎搏りゅうじょうこはく
規則正しく打つ。鼓動する。「搏動脈搏
[補説]「」を代用字とすることがある。
難読搏風はふ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「搏」の読み・字形・画数・意味


13画

[字音] ハク・フ
[字訓] うつ・たたく・とらえる

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 形声
声符は(ふ)。若木の根を固く縛る形で、搏・(縛)の初文。〔説文〕十二上に「索(なは)もて持つなり」と搏・索の畳韻を以て解する。また「一に曰く、至るなり」と傅(つ)く意に解するが、強く力を加えて搏つことをいう。〔左伝、僖二十八年〕「晋侯、夢に楚子と搏(う)つ」の〔注〕に「手もて搏つなり」とみえる。〔詩、小雅、車攻〕に「獸を敖(がう)(地名)に搏(てうち)にす」とあって、撲殺することをいう。金文の〔季子白盤(かくきしはくばん)〕に「(けんいん)(北方族の名)を洛の陽(きた)に伐(はくばつ)す」とあり、攻撃を加える意である。

[訓義]
1. うつ、たたく、てうちにする。
2. はばたく、はうつ。
3. うちつけ、はりつけ。
4. とる、とらえる。
5. せまる、いたる。

[古辞書の訓]
和名抄搏風 辨色立に云ふ、搏風板なり、比宜(ひぎ)。揚氏語抄同じ 〔立〕搏 トモヒク・マロガス・ツカム・ウチシバル・カタシ・ユル・アツシ・ニギル・ウル・トル・モトム・ササク

[語系]
搏pak、捕baは声義近く、同系の語。また拍peak、拊phio、撲beok、剝peokはみな、強くたたき、うつ意があって同系、その声を写す語であろう。

[熟語]
搏影搏掩・搏搏獲搏攫搏頰搏競・搏撃搏蹶・搏・搏虎搏穀・搏殺搏摯・搏手・搏取搏執・搏獣搏埴・搏・搏心搏噬・搏戦搏逐・搏闘搏髀搏拊搏負・搏風・搏壁・搏面搏膺搏弄
[下接語]
攫搏・撃搏・虎搏・手搏・執搏・獣搏・拊搏・捕搏・鵬搏・脈搏・翼搏

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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