擦れ者(読み)スレモノ

デジタル大辞泉 「擦れ者」の意味・読み・例文・類語

すれ‐もの【擦れ者】

世間慣れしている者。また、悪ずれしている者。
「宝といふ字の消ゆる程、今は世の―となりける」〈浮・永代蔵・三〉
遊里事情に精通して、遊びなれている者。粋人
両方―、後は金銀沙汰にもあらず」〈浮・一代男・六〉

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精選版 日本国語大辞典 「擦れ者」の意味・読み・例文・類語

すれ‐もの【擦者・摩者】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 世間にもまれて、世態人情に通じた者。よく世間を知っている者。
    1. [初出の実例]「かかる所にもすれものありやと、夜も明れば互に別れ」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)二)
  3. 世慣れしてずるくなった者。世間ずれした者。すれっからし。
    1. [初出の実例]「一銭の事までもめのこ算用に、いづれも旅功者成すれもの、損徳なしに埒を明け」(出典:浮世草子・懐硯(1687)一)

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