故郷へ錦を飾る(読み)こきょうへにしきをかざる

故事成語を知る辞典「故郷へ錦を飾る」の解説

故郷へ錦を飾る

社会的に成功して、故郷へと帰ること。

[使用例] 戻ってきた甚作は、〈〉お医さまになっていたのだ。〈略〉彼は故郷にを飾ったのである[北杜夫*楡家の人びと|1962~64]

[由来] 「梁書りゅうけいえん伝」に出て来ることばから。六世紀初め、南北朝時代の中国でのこと。りょう王朝を開いた武帝は、大臣の柳慶遠をとても信頼していました。柳慶遠が出身地の中国西部の長官として赴任するときには、「そなたが『錦をきょうかえる(豪華な衣服を着て故郷へと帰る)』ことになったから、私は西の方の政治については何の心配もない」と言って送り出したということです。日本では、ふつうは「故郷へ(に)錦を飾る」の形で使われます。

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ことわざを知る辞典「故郷へ錦を飾る」の解説

故郷へ錦を飾る

立身出世を遂げて故郷に帰る。

[使用例] この我がままは許して下さい、今にきっとりっぱな人間になって、故郷に錦を飾りますから[山田清三郎*小さい田舎者|1926]

[解説] 古くは「錦を着て帰る」といい、「錦を飾る」となるのは江戸中期以降のようです。

[類句] 錦を着て故郷へ帰る/帰るには錦着て行く

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精選版 日本国語大辞典「故郷へ錦を飾る」の解説

こきょう【故郷】 へ 錦(にしき)を飾(かざ)

故郷をはなれていた者が、出世して故郷に帰る。故郷へは錦のを着て帰る。
※咄本・狂歌咄(1672)三「故郷へ帰るも今は恥ならず錦にまさるすみ染の袖 故郷にはにしきをかさるといふ事を、よみ給ひける哥とおぼえて、いとたうとし」

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デジタル大辞泉「故郷へ錦を飾る」の解説

故郷こきょうにしきかざ・る

故郷を離れていた者が、立身出世して晴れがましく故郷へ帰る。

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