山川 日本史小辞典 改訂新版 「教王護国寺講堂諸像」の解説
教王護国寺 講堂諸像
きょうおうごこくじこうどうしょぞう
839年(承和6)に開眼された五仏・五菩薩・五大明王・梵天(ぼんてん)・帝釈天(たいしゃくてん)・四天王の21体の仏像。うち五仏など6体は後世の補作。諸像の構成は仁王経法と金剛界法をくみあわせたもので,空海の考えによると思われる。木彫に乾漆塑形を併用した技法が用いられることから,8世紀の造仏所の流れをくむ工房によるものと考えられる。官能的ともいえる肉身表現は図像の表現をとりいれている。創建当初の像は国宝,ほかは重文。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報