整版(読み)セイハン

デジタル大辞泉 「整版」の意味・読み・例文・類語

せい‐はん【整版】

[名](スル)
1枚の板や瓦に彫って作った印刷版
製版」に同じ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「整版」の意味・読み・例文・類語

せい‐はん【整版】

〘名〙
活字版に対して、ふつうの版木の呼び名。木版瓦版(かわらばん)など、一個印刷面の版。
右文故事(1804‐17)一「史記〈略〉本邦刊行するところ活字本三通みな朝鮮本を原とす。整版は凌雅隆が評林のみ」
② =せいはん(製版)造本と印刷(1948)〕

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百科事典マイペディア 「整版」の意味・わかりやすい解説

整版【せいはん】

江戸時代以前の書物は,1枚の木板文字浮彫にして墨を塗り紙を置いて印刷されることが多かった。この木板を整版といい,このようにして印刷された書物を整版本と呼ぶ。
→関連項目版本

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世界大百科事典(旧版)内の整版の言及

【印刷】より


【歴史】

[源流]
 ふつう印刷術は中国に始まったと考えられており,その場合の印刷術は木版に文字を彫りそれに墨を塗り,上から紙をあて〈バレン〉のようなもので文字を刷りとる方法が行われたのである。現在広く行われている活字印刷に対し,これを〈整版〉と呼んでいる。こうした印刷は唐代(618‐907)に始まったと思われるが,しかしそれ以前から印刷類似の方法が中国やオリエントで行われていた。…

【板木】より

…〈版木〉とも書き,彫板(えりいた),形木(かたぎ)ともいう。木版印刷用の版には板木を用いるものと,木活字を用いるものとがあるが,前者を整版,後者を活版(活字版)と称する。板材としては中国では,ナシ,ナツメのほか,アズサ(梓)を使い(出版を上梓(じようし)というのはこれに由来する),日本ではサクラが最も多く,細密画の場合にはツゲを用いた。…

※「整版」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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