文保寺(読み)ぶんぽうじ

日本歴史地名大系 「文保寺」の解説

文保寺
ぶんぽうじ

[現在地名]篠山市味間南

天台宗。松尾山と号し、本尊聖観音千手観音。大化元年(六四五)法道の開創で、自作の聖観音を安置し、長流ちようりゆう寺と号して高仙こうせん寺と境内を一つとしていたが、長保年間(九九九―一〇〇四)に分けたという。元暦の乱で堂舎がことごとく焼失、正和年間(一三一二―一七)再建、文保元年(一三一七)宝鏡ほうきよう寺の宮門跡一品親王の勅額を与えられてから文保寺を称するようになった。のち堂舎が整備され、盛期には二一坊を数えたとされるが、天正年間(一五七三―九二)明智光秀軍勢により一山ことごとく灰燼に帰したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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