文珠寺城跡
もんじゆじじようあと
熊野川左岸の西小俣と長瀬の中間にそびえる山上(比高一五〇メートル)に築かれた城跡。東西ともに急斜面の要害で、付近の字を城割と称する。城は南北に続く二つの峰からなり、一段高い南の峰が主体部とみられる。北峰の郭は南北に細長い平坦地で、北端に一段小高くなった一角があり、ここから北方の尾根筋を見下ろせるので、おそらく櫓台の跡であろう。郭の規模は九メートルに六三メートル程度で、北側に堀切二ヵ所、南峰との間に二ヵ所の堀切がある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 