朝日日本歴史人物事典 「斯波家長」の解説
斯波家長
生年:生年不詳
南北朝時代の武将。高経の長子。陸奥守。南北朝内乱の勃発とともに奥州総大将,鎌倉幕府執事に就任し,足利義詮を補佐する。義詮が幼少であったので,家長が東国における足利方の実質上の軍事指揮者であった。建武2(1335)年末に陸奥国府に下り,西上する北畠顕家を追って関東に入り,3年から翌年にかけて,東国一帯で軍勢催促,恩賞推挙,所領安堵などの権限を行使し,義詮の執事として大活躍し,国人の掌握に努めた。だが顕家方を支持する国人も多く,再度上洛してきた顕家の軍勢と鎌倉で戦い,壮烈な戦死を遂げた。<参考文献>遠藤巌「奥州管領おぼえ書き」(『歴史』38号),小川信『足利一門守護発展史の研究』
(伊藤喜良)
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