新井庄(読み)にいのしよう

日本歴史地名大系 「新井庄」の解説

新井庄
にいのしよう

庄田が気多下けたしも郷・三方みかた郷・日置ひおき郷などにあった散在型の庄園で、京都仁和寺領。遺称地はないが、現日高町東部の円山まるやま川流域付近とみられる。建久九年(一一九八)九月日の但馬国司庁宣(仁和寺文書、以下断りのない限り同文書)に、「禾賀」(和賀)(現山東町)大内おおうち(現豊岡市)とともに「御室御領参箇所」として先例に任せて大嘗会用途を免除されている。新井庄領は気多下郷に一町七反、三方郷に七町余、日置郷に七反と散在していたが、貞応元年(一二二二)の頃、気多郷地頭沼田三郎、三方郷地頭渋谷三郎、日置郷地頭越生馬允(有高)らから押領などの新儀濫妨をうけたとして仁和寺から幕府に訴え、同年七月七日の関東下知状によって停止されている。

新井庄
あらいのしよう

西大寺田園目録に「大和国葛上郡卅三四五条之内庄一所号新井庄坪付在別(中略)件庄一所(中略)尼尊印或云鎌田。或云香貫。或云八条。天福二年甲午六月日為当寺当院持斎僧寄入事」とあり、尼尊印の寄進になる西大寺領荘園。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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