吉祥草(読み)キチジョウソウ

デジタル大辞泉 「吉祥草」の意味・読み・例文・類語

きちじょう‐そう〔キチジヤウサウ〕【吉祥草】

キジカクシ科の常緑多年草。陰地に生え、茎は地表をはい、ひげ根を出す。葉は広線形。秋の終わりに、淡紫色小花穂状につけ、実は紅紫色。植えている家の吉事のときに花が開くという俗信がある。観音草吉祥蘭 秋》

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精選版 日本国語大辞典 「吉祥草」の意味・読み・例文・類語

きちじょう‐そうキチジャウサウ【吉祥草】

  1. 〘 名詞 〙 ユリ科の常緑多年草。関東以西の日本各地および中国の陰湿地に生え、観賞用に植栽されることもある。茎は地表をはい、所々からひげ根を降ろし株をつくる。葉は長さ一〇~三〇センチメートルの線形で二列に互生して束生する。晩秋、葉間から高さ約一〇センチメートルの花茎を出し、一〇個内外の淡紫色の花を穂状につける。花被は六片、長さ約一センチメートルで下半は合生して筒となり上半は分かれて反曲する。穂の下部には両性花、上部には雄の単性花がつく。和名は漢名のままで、漢名は、この草が常には花をつけず、植栽する家に吉事がある時にのみ開花するとの伝説によるという。きちじょうらん。かんのんそう。きちじょうぼうそう。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「吉祥草の大風に随ひ」(出典:日蓮遺文‐開目抄(1272))

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「吉祥草」の意味・わかりやすい解説

吉祥草
きちじょうそう
kuśa

かやに似た植物。古代インドにおいて祭祀の際に地面にまいて祭場をつくるのに用いられた。釈尊が悟りを開いたときに菩提樹の下に,この草を敷いて坐したともいわれる。矩尸,姑奢などとも音写され,上茅などとも訳される。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「吉祥草」の解説

吉祥草 (キチジョウソウ・キッショウソウ)

学名Reineckea carnea
植物。ユリ科の多年草,園芸植物

吉祥草 (キチジソウ)

植物。ツゲ科の常緑小低木,園芸植物。フッキソウの別称

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