新山寺跡(読み)にいやまじあと

日本歴史地名大系 「新山寺跡」の解説

新山寺跡
にいやまじあと

[現在地名]総社市黒尾 新山

標高四〇六メートルの新山とその付近の山上一帯にあった山上仏教寺院。ノ城跡、岩屋いわや寺もほど近く、同じ連山の山上で、一帯に山岳寺院跡が分布する。備中国府とも近く、平安時代が隆盛期と推定される。延久三年(一〇七一)成尋阿闍梨は入宋を前にして備中に下り、新山で一〇〇日の行をなしたことが知られ(成尋阿闍梨母集)、また「拾遺往生伝」によると、近江比叡山楞厳りようごん院の住僧であった定秀が離山して諸国巡行、備中の新山別所に寄住して、籠山一二年、承保三年(一〇七六)極楽往生を遂げたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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