方見神社(読み)かたみじんじや

日本歴史地名大系 「方見神社」の解説

方見神社
かたみじんじや

[現在地名]東伯町上伊勢

上伊勢かみいせ集落の東に鎮座。旧郷社で、祭神は天照大御神など一〇神。かつては天照皇大神宮・伊勢大神宮・上伊勢大神宮などと称された(「伯耆民談記」など)。社伝によれば四至四町の除地を有し、伊勢神宮に模して野の宮・斎王殿・着到殿などを構え、上官以下多数が奉仕したと伝える。上官屋敷じようかんやしき上の城戸かみのきど西の城戸にしのきどなどの地字が今も残る。鎮座地が上伊勢、かつての神戸にあたり、のちに宮内とよばれた地が下伊勢と称されるようになったといい、周辺には伊勢野いせの斎尾さいのおなどの地字が残る。東の中尾なかお地区に「くえ」の地名が残ることから、一帯久永くえ御厨の比定地とする説がある。承久二年(一二二〇)以来数度の火災で衰退したが、弘安の役後報賽のため国司波多野氏が再興したと伝える。大永四年(一五二四)五月尼子氏の進攻に際し兵火にかかりのちに再建されたが、天正一〇年(一五八二)春に再度炎上、この時は南条氏が再建したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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