知恵蔵 「日本の漁獲量」の解説
日本の漁獲量
近年、サンマやサケ類、スルメイカの不漁や、クロマグロやウナギの資源枯渇の懸念などもしばしば報道されているように、資源量の減少が一因だ。日本の周辺水域の水産資源50種84系群について、過去20年以上にわたる資源量や漁獲量などの推移から評価した資源水準をみると、17年度は評価の終わった48魚種78系群のうちマアジ(太平洋系群)やマサバ(太平洋系群)など47%が低い状態にあるとされた。
日本では魚離れが指摘されて久しいが、世界では1人当たりの魚介類消費量は増加傾向にあり、漁業・養殖業生産量も増え続けている。こうした中で水産資源の減少が懸念されており、持続可能な漁業・魚食に向けて乱獲を防止する資源管理の重要性が増している。
(原田英美 ライター/2018年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報