朝日日本歴史人物事典 「日義尼」の解説
日義尼
生年:生年不詳
鎌倉中期の日蓮宗信者。妙円院と号す。陸奥国伊具郡(宮城県)中森安芸守の娘で駿河国(静岡県)村岡民部大輔の妻となる。承久の乱(1221)で夫が戦死し,のち執権北条氏の一族で日蓮の外護者であった駿河国身延山地頭波木井(南部氏)六郎実長の後妻となった。一説に実長の養女となり,北条経時の寵を受けたともいう。永仁5(1297)年に夫の実長が没すると剃髪出家して陸奥に帰り,正安1(1299)年実長(妙円院日円)を開基として一寺を建立して妙立寺と号した。<参考文献>日潮『本化別頭仏祖統紀』『宮城県史』
(西口順子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報