早川(山梨県)(読み)はやかわ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「早川(山梨県)」の意味・わかりやすい解説

早川(山梨県)
はやかわ

山梨県西部を流れる富士川支流赤石山脈(あかいしさんみゃく)に源を発し、同山脈とその前山の巨摩(こま)山地の間を糸魚川‐静岡構造線に沿って流下、早川町高住(こうじゅう)の角瀬(すみせ)付近で東流し、身延(みのぶ)町波高島(はだかじま)の対岸飯富(いいとみ)付近で富士川に合流する。河床勾配(こうばい)が急であること、集水面積が広いこと、また比較的降水量の多い地域であること、さらに地質条件も悪いことから台風時にはしばしば大災害を起こし、奥地集落を孤立させた。森林資源が豊富であり、その開発のため県が林道開発を行い、また水量を利用した多目的ダムが建設された。さらに古くから知られた西山温泉や奈良田(ならだ)温泉もあり、流域はその渓谷美、山岳美がようやく世間に知られるようになった。

吉村 稔]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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