明文(読み)めいぶん

精選版 日本国語大辞典 「明文」の意味・読み・例文・類語

めい‐ぶん【明文】

〘名〙
① 法典などに明らかに定めてある条文。めいもん。〔令義解(833)〕
※条約改正論(1889)〈島田三郎〉二「其前条に別に明文を掲げて之を規定せり」 〔漢書‐王莽伝上〕
② (━する) 筋道が明らかに通った文章を書くこと。また、理がよく通り、意味が明白である文章を書くこと。また、その文。
殉死(1967)〈司馬遼太郎要塞「自分の屈辱をこのように明文して奏上する勇気と醇気は」 〔班固‐典引〕
③ すぐれた詩文
本朝麗藻(1010か)上・暮春侍宴左丞相東三条第同賦度水落花舞序〈大江匡衡〉「択墨客於鳳筆、皆瑩夜月之明文矣」

あかし‐ぶみ【明文】

〘名〙 神仏の前で述べる誓いの文。願文(がんもん)
源氏(1001‐14頃)玉鬘「御あかし文など書きたる心ばへなど」

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デジタル大辞泉 「明文」の意味・読み・例文・類語

めい‐ぶん【明文】

はっきりと規定されてある条文
わかりやすく筋の通った文章。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「明文」の読み・字形・画数・意味

【明文】めいぶん

明確に記述されている文。〔漢書、玄成伝〕宗の序、多少の數に至りては、經傳に無し。至至重、疑を以て定めし。

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