明石町旧全図(読み)あかしまちきゆうぜんず

日本歴史地名大系 「明石町旧全図」の解説

明石町旧全図
あかしまちきゆうぜんず

五五×六六センチ

成立 文久三年七月下旬

原図 神戸市立中央図書館

解説 肉筆彩色画。袋の題簽は「文久三年明石町全図」とあるが、絵図そのものに「明石町旧全図」の記載あり。明石城の中堀から内側の内郭の部分は記載されず、中堀にかかる諸門・外堀までの間に広がる武家屋敷地区、外堀の外にある町屋地区を中心に、西は明石川を、南は播磨灘に面する海岸線、東は両馬川を挟み、城下東西に貫く山陽道沿いに栄えた大蔵谷の宿場町を限りとして記載。なお武家屋敷を白色、町屋地区を褐色、神社を赤色水面茶色に彩色。丘や樹木は絵画風に丘の形・樹形をなめらかに描写。武家屋敷は朱書で間口・奥行を、墨書で氏名を記載。町屋地区については町名・丁名を記載。昭和礼文社「文久三年明石町全図」として復刻(解説書付)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android