時知らず(読み)トキシラズ

デジタル大辞泉 「時知らず」の意味・読み・例文・類語

とき‐しらず【時知らず/時知】

時期季節を選ばないこと。また、そのような植物キンセンカトキナシダイコンなどの別名
(秋の漁獲期に外れていることから)春から夏にかけて、北海道沿岸で獲れる若いサケ。脂がのっていて美味とされる。時鮭。→秋味鮭児

ときら◦ず

時期をわきまえない。四季区別もなく、年じゅう変化がない。
「―◦ぬ山は富士いつとてか鹿の子まだらに雪のふるらむ」〈伊勢・九〉

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精選版 日本国語大辞典 「時知らず」の意味・読み・例文・類語

とき【時】 知(し)らず

  1. 時の移って行くのに気づかない。時代の流れを知らない。
    1. [初出の実例]「かく時もしらぬすまひせし程に、とし月すぎけるも知られざりつるほどに」(出典:宇津保物語(970‐999頃)菊の宴)
  2. 時節を選ばない。季節にかかわらない。また、そのことやもの。
    1. [初出の実例]「御製、時知らぬ花もときはの色に咲けわが九重は万づ代の春」(出典:尾張家本増鏡(1368‐76頃)一五)

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