普賢象(読み)フゲンゾウ

精選版 日本国語大辞典 「普賢象」の意味・読み・例文・類語

ふげん‐ぞう‥ザウ【普賢象】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 普賢菩薩が乗っている白象
    1. [初出の実例]「西行のおめにかけたき普賢象はなの中よりはでな道中」(出典:狂歌・徳和歌後万載集(1785)一)
  3. サクラの栽培品種。花弁数三〇枚程の八重咲きで、特に、花心から二本の葉化した雄しべが出て、その先端外曲し、普賢菩薩の乗った象の鼻のように見えるのでこの名がある。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「御たいの御かたよりふけんさうのはなまいる」(出典:御湯殿上日記‐文明一二年(1480)三月一一日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の普賢象の言及

【サクラ(桜)】より

…法輪寺や福禄寿,楊貴妃(ようきひ)などは花弁が15~20枚ある淡紅色大輪の花が咲く。公園によく植栽されている関山(かんざん)や普賢象(ふげんぞう)には花弁が30枚内外ある大きな花が咲き,これらの花を塩漬にしたものは桜湯に使われている。普賢象は室町時代から知られている古い品種で,花は長い柄があって垂れさがり,緑色の葉状に変化しためしべが2本ある。…

※「普賢象」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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