ち‐も【智母】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙 仏語。
- ① ( [梵語] jñeya 爾炎の訳 ) 知るはたらきの対象となるもの。所知、境などとも訳す。智を生ずるもととなるところからいう。〔勝鬘経義疏(611)〕
- ② 十二部経のなかの優婆提舎(うばだいしゃ)、三蔵のなかの論蔵をいう。智や行を生ずるもとという意で、母の称が用いられる。
- [ 2 ] ( 「智」が仏の本性であるところから ) 智慧をつかさどる文殊菩薩のことをいう。仏母。覚母。
- [初出の実例]「文殊師利菩薩の諸仏の智母とましませど」(出典:法華修法一百座聞書抄(1110)三月二日)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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