論蔵(読み)ロンゾウ

デジタル大辞泉 「論蔵」の意味・読み・例文・類語

ろん‐ぞう〔‐ザウ〕【論蔵】

《〈梵〉abhidharmaの訳。阿毘達磨などと音写仏語三蔵の一。仏法教義についての聖賢議論所説を集録した聖典類。

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精選版 日本国語大辞典 「論蔵」の意味・読み・例文・類語

ろん‐ぞう‥ザウ【論蔵】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。三蔵の一つ経蔵律蔵に対して、経典律法について解釈敷衍(ふえん)した著述の類、倶舎論成実論等の総称
    1. [初出の実例]「論蔵の中に、四重禁の家を作るに、四の柱なければ立たざるが如しとて、三乗の依住の処なる由見えたり」(出典:貞享版沙石集(1283)九)

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世界大百科事典(旧版)内の論蔵の言及

【三蔵】より

…サンスクリットのtripiṭakaの漢訳で,仏教の聖典を経蔵・律蔵・論蔵の3種に分類したときの総称。蔵の原語であるpiṭakaとは,ものを入れる籠のこと。…

【小乗仏教】より

…仏教の創始者釈迦の滅後約100年して(前3世紀半ばアショーカ王の頃と思われる)仏教教団はしだいに20ほどの部派に分裂し,煩瑣にして壮大な論蔵(アビダルマ(阿毘達磨)abhidharma)を打ち立て論争を行った。この時代の仏教を小乗仏教といい,西洋中世のキリスト教のスコラ哲学に比肩される。…

※「論蔵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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