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仏母 ブツモ

世界大百科事典 第2版の解説

ぶつも【仏母】

諸仏が救済すべき衆生を観察して,教化するにふさわしい仏菩薩の姿になって現れるはたらきに対する名称であり,また,そのはたらきを仏格化して一尊としたもの。その場合は仏母尊ともいう。胎蔵界曼荼羅の遍知院には,仏眼仏母(ぶつげんぶつも)と七俱胝仏母(しちくていぶつも)(准胝観音)とが配置されるのみで,単独に造像されることはほとんどない。京都高山寺蔵の仏眼仏母画像(国宝)は画中に明恵上人の讃があるので特に著名であるが,このほかには注目すべき作例は紹介されていない。

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大辞林 第三版の解説

ぶつも【仏母】

〘仏〙
〔それによって諸仏が生ずることから〕
法すなわち教えのこと。
般若波羅蜜はんにやはらみつのこと。
○ 釈迦の生母である摩耶夫人まやぶにんのこと。

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世界大百科事典内の仏母の言及

【多羅】より

…サンスクリット名ターラーTārāの音訳で,多羅仏母(ぶつも)ともいう。観音の光明から出現したとされ,観音部の仏母として,胎蔵曼荼羅観音院において聖観音の西に描かれる。…

【密教】より

…神秘的合一)の論理に基づいて,三密加持,すなわち,自己の身体的動作によって諸尊の動作を模し(羯摩(かつま)印),口にそれらの真言を誦し(法印),意にそれらを象徴する形象(三昧耶形(さんまやぎよう))を観想し(三昧耶印),かくて自己を実在界(仏の世界)の一個の象徴(大印,マハームドラーmahāmudrā)と化することによって即身成仏をはかるもので,純然たる密教を実現している。 タントラ仏教はかの世界の女性原理を般若波羅蜜(仏母,すなわち悟りを生む智恵)として認識し,それを生身の女性(大印)と同置し,それと性的に瑜伽(合一)することによって中性的真実在の現成(悟り)を期するもので,通常は左道密教として嫌悪されるが,その本質はインド的精神性の原点への復帰現象とみなしうる面をもつ。なお,密教に対して,大乗よりもすぐれたという意味の金剛乗(バジュラヤーナVajrayāna)という呼称が用いられることがあるが,これは日本密教では純密を指し,チベット密教ではタントラ仏教がそのように自称するものである。…

※「仏母」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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