暴君放伐論(読み)ボウクンホウバツロン

デジタル大辞泉 「暴君放伐論」の意味・読み・例文・類語

ぼうくんほうばつ‐ろん〔ボウクンハウバツ‐〕【暴君放伐論】

《〈ラテンmonarchomachia人民暴君に服従する義務はなく、その殺害も許されるとする主張思想。16世紀後半、フランスにおける宗教的対立の中から、主にユグノーによって主張された。モナルコマキ

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精選版 日本国語大辞典 「暴君放伐論」の意味・読み・例文・類語

ぼうくんほうばつ‐ろん‥ハウバツ‥【暴君放伐論】

  1. 〘 名詞 〙 ( [ラテン語] monarchomachia の訳語 ) 一六世紀後半、フランスの新教徒ユグノー派の民衆の主張。権力の側の迫害に抵抗して教会独立を守るため、不寛容な君主を暴君としてこれを攻め討つことは正当であるとするもの。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「暴君放伐論」の意味・わかりやすい解説

暴君放伐論
ぼうくんほうばつろん

「モナルコマキ」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の暴君放伐論の言及

【暗殺】より

…このような事例が古く政治権力の出現にまでさかのぼりうることは王殺害regicideが古今東西をとわず各文化圏に存在することからもわかる。古代ローマのカエサル暗殺のように独裁者・暴君を政治的・宗教的理由から殺害することの可否は,暴君放伐論(モナルコマキ)として,ヨーロッパ政治思想のひとつの論点でもあった。また宗教と政治が未分化な社会では宗教的理由から暗殺が行われたが,特に有名なのは,イスラム教イスマーイール派のアサッシンAssassinにより行われた暗殺でありヨーロッパで暗殺assassinationの語源となったほどである。…

※「暴君放伐論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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