生没年未詳。平安前期の歌人。延長(えんちょう)(923~931)初年ごろの出生。中古三十六歌仙の1人。初めは丹後掾(たんごのじょう)であったので、曽丹後(そたんご)、それが略されて通称曽丹といわれた。985年(寛和1)2月13日円融(えんゆう)院の子(ね)の日の御遊びに招かれもしないのに出席し、追い出されたという話(今昔物語)は有名。1003年(長保5)「道長歌合(うたあわせ)」の歌があるから、長保(ちょうほう)ごろまで生存していたらしい。源順(したごう)、大中臣能宣(おおなかとみのよしのぶ)、源重之(しげゆき)、恵慶(えぎょう)などと親交があり、歌人としての力量は認められながら社会的には不遇であった。家集に『曽丹集』がある。その序によると、本来宮仕えの希望があったが、志を達することができず、不遇の寂しさから歌を詠み、後世に残そうとした。歌は叙景歌に優れ、題材、用語も豊富で、歌風は自由奔放で新鮮な感じがし、後の源俊頼(としより)に継承された。勅撰(ちょくせん)所載歌は『拾遺集』以下94首。
[島田良二]
由良(ゆら)のとを渡る舟人(ふなびと)かぢを絶えゆくへも知らぬ恋のみちかな
『窪田敏夫著『王朝和歌史論』(1969・角川書店)』
出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報
米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加