曾我庄(読み)そがのしよう

日本歴史地名大系 「曾我庄」の解説

曾我庄
そがのしよう

鎌倉時代からみえる庄園。曾賀庄とも記される。庄域は現掛川市の南西部、さか川沿いの領家りようけ篠場しのんば平野ひらの梅橋うめばしなどを含む地域に比定される。文永二年(一二六五)二月七日の遠江国三代起請地并三社領注文案(教王護国寺文書)の三代起請地の項に「曾賀庄」が京都長講堂領としてみえる。「祇園社家記録」康永二年(一三四三)一一月七日条紙背文書にある後欠の某書状に、差出人の小童が曾賀庄の預所職を大覚寺殿から給与されたことが記されている。平野の熊野三くまのさん神社所蔵の文明一五年(一四八三)一〇月二三日の鐘銘に「遠江州佐野郡曾我庄若一王子権現」とある。


曾我庄
そがのしよう

皇室領荘園。嘉元四年(一三〇六)昭慶門院御領目録(竹内文平氏文書)の「大宮院御領」のうちに「大和国曾我庄高橋宮御領内也」とあり、所在は荘号から曾我町と考えられる。相承次第は、高橋宮(土御門天皇皇子尊守法親王)―大宮院(後嵯峨天皇中宮)―後宇多天皇―昭慶門院(亀山天皇皇女)と考えられ、この相伝のなかで大覚寺統領となったが、その後は不明。

一方、室町時代には興福寺大乗院蘇我そが庄がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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