正林寺(読み)しようりんじ

日本歴史地名大系 「正林寺」の解説

正林寺
しようりんじ

[現在地名]小笠町高橋

秋葉街道(信州街道・塩の道)塩買しおかい坂とよばれる唐沢からさわにある。国源山と号し、本尊は十一面観音、曹洞宗。建立当初は昌桂しようけい寺と号し、のち昌林しようりん寺、さらに正林寺と改称。文明八年(一四七六)今川義忠が遠江出兵の帰途、塩買坂付近で戦死した。その子氏親は菩提を弔うため昌桂寺を建て、大永六年(一五二六)一二月二六日には氏親後室寿桂尼から新野池成にいのいけなり新田(現浜岡町)寄進を受けるなど(「寿桂尼朱印状」正林寺文書)、今川氏歴代から所領を寄進されている。


正林寺
しようりんじ

[現在地名]東山区上馬町

清涼山光明真言院と号し、浄土宗小松谷こまつだに正林寺と通称する。本尊に円光大師(法然)像を置き、脇に藤原兼実・僧聖光弁阿の像を配する。開山堂に中興恵空の像を祀る。「京都府地誌」に「此地ハ平重盛念仏堂址。後チ藤原兼実別荘トナリ、浄土開士源空ニ付属シ、寺坊トス。建永弐年丁卯廃ス。


正林寺
しようりんじ

[現在地名]豊橋市南松山町

飽海山また橋北山と号し、曹洞宗。本尊千体骨地蔵尊。松林寺とも記した。寺伝によると、弘長二年(一二六二)創立。春岳栄輝尼の開基。鎌倉建長けんちよう寺末であったがのち竜拈りゆうねん寺末となる。三州吉田領神社仏閣記には「寺領三石目、伊奈備前守様御証文有之」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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