朝日日本歴史人物事典 「朝倉貞景」の解説
朝倉貞景
生年:文明5(1473)
越前(福井県)の戦国大名。氏景の子。弾正左衛門尉。文明18(1486)年14歳で家督を継ぐが,父の叔父に当たる慈視院光玖の後見もあって領国支配の安定に実績をあげた。越前支配権を巡る長享1(1487)年以降の斯波氏との訴訟に勝ってその主従関係を脱し,文亀3(1503)年には一族朝倉景豊の反乱を鎮圧。さらに永正3(1506)年,侵攻してきた加賀一向一揆の大軍を撃退し領国支配を確立した。『宣胤卿記』は,その画才が天皇の耳にも聞こえていたと伝えている。鷹狩りへの途次急死し,その地には子孝景により天沢寺(跡地は福井市東新町)が建てられた。
(河村昭一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報