朝比奈切通(読み)あさひなきりどおし

精選版 日本国語大辞典 「朝比奈切通」の意味・読み・例文・類語

あさひな‐きりどおし ‥きりどほし【朝比奈切通】

神奈川県鎌倉市と横浜市金沢区の間に通じる切り通し。朝比奈義秀武勇にちなんだもの。国史跡

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日本歴史地名大系 「朝比奈切通」の解説

朝比奈切通
あさひなきりどおし

鎌倉七口の一つ。鎌倉と武蔵国久良岐くらき六浦むつら(現横浜市金沢区)とを結ぶ六浦道にあり、十二所じゆうにそ村ととうげ(現同区)との間で山越えをする坂道峠坂とうげざか(玉舟和尚鎌倉記)金沢かねさわ切通(金兼藁)ともよぶ。十二所村と峠村との境界に大切通、その東よりの峠村内に小切通と、大小二つの切通がある。和田義盛三男で豪勇の武者朝比奈義秀が一夜にして切開いたとの伝説から、その名が起こったという。

吾妻鏡」によれば、仁治元年(一二四〇)一一月三〇日、幕府は鎌倉―六浦間の道路建設を決定し、御家人らに分担を命じて明くる年三月以後に工事を開始することにし、四月五日から執権北条泰時監督のもとに着手したが工事は難航し、五月一四日にはついに泰時自身が現場に出向き、みずから馬で土石を運んだという。

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