コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

期待効用理論 きたいこうようりろんexpected utility theory

世界大百科事典 第2版の解説

きたいこうようりろん【期待効用理論 expected utility theory】

行動の帰結が不確実な状況における合理的な経済主体の判断は,結果に関する効用期待値に基づいてなされるとする理論。1730年ごろスイスの物理学者D.ベルヌーイは,利得の期待値が無限大であるであっても,実際にはそれに大金を払って参加しようとする者はいないという〈セント・ペテルブルグの逆説〉を,人は貨幣に関して限界効用が逓減する効用関数をもっており,賭の数学的期待値ではなく,賭のもたらす効用の数学的期待値あるいは期待効用を判断の基準とするという仮説によって説明しようとした。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内の期待効用理論の言及

【不確実性】より

…また,異なった分散―変動性をもち,同じ大きさの期待値をもつような二つの変動収益の間の選好に関連して,期待値が同じであれば,より分散の小さい,変動性の低いほうを選好する人(通常の企業の選好態度)を危険回避者(risk avertersの訳で〈危険を回避する人〉とも訳す)と呼び,それに対して,より分散の大きい,変動性の高いほうを選好する人(ばくち好きの人の選好態度)を危険愛好者(risk loversの訳で〈危険を好む人〉とも訳す)と呼ぶ。確率的表現を許す,この種の不確実性下の行動選択問題に関連して,選択ルールとして収益そのものの期待値の最大化をとる代りに,収益の効用の期待値の最大化を提唱するのが,J.フォン・ノイマン,O.モルゲンシュテルンによって基礎づけがなされた期待効用理論である。期待効用理論の立場では,危険回避―危険愛好といった不確実性をめぐる選好態度は,基本的には,各人の効用関数の形状から導かれることになる。…

※「期待効用理論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

期待効用理論の関連キーワードモーリス アレーL. サベージ

今日のキーワード

だまし面接

企業が面談や懇談会と称して就職活動中の学生を呼び出し、実質的には学生を選考する偽装面接のこと。2016年卒業の大学生に対する選考活動の開始時期を、従来の4月1日から8月1日以降へと後ろ倒しする主旨の「...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android