コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

限界効用 げんかいこうようmarginal utility

翻訳|marginal utility

6件 の用語解説(限界効用の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

限界効用
げんかいこうよう
marginal utility

ある財の消費を1単位増加した場合の消費者の効用 (満足) の増加分。限界効用学派によって初めて唱えられた概念。古典派経済学においては,水のように貴重であるが安価なものと,宝石のように生活に不可欠ではないが非常に高価なものの相違を説明するのに価値と価格の二元論を用いていたが,この限界効用の概念を用いることによって一元的に説明されるようになった。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

デジタル大辞泉の解説

げんかい‐こうよう〔‐カウヨウ〕【限界効用】

ある財の消費量を増加させていくとき、一単位増えることによって得られる主観的な満足度。最終効用

出典|小学館
デジタル大辞泉について | 情報 凡例

百科事典マイペディアの解説

限界効用【げんかいこうよう】

消費者がある財を消費することによって得る満足の程度を財の効用といい,財の消費量を増大させるとき財の最後の1単位から得る効用を限界効用という。他の財の消費量を一定とするとき,特定の財の限界効用はその消費量の増大につれて減少する(限界効用逓減の法則)。
→関連項目オーストリア学派価値限界効用学派限界費用ゴッセン制度学派パレートミーゼスメンガー労働価値説

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
百科事典マイペディアについて | 情報

栄養・生化学辞典の解説

限界効用

 消費財やサービスなどが単位量増加したときに現れる効果を数量化したもの.

出典|朝倉書店
栄養・生化学辞典について | 情報

大辞林 第三版の解説

げんかいこうよう【限界効用】

ある財が消費者に与える満足度(=効用)に関し、その財の消費量を一単位増加したとき、これに伴う満足度の増加分。最終効用。

出典|三省堂
大辞林 第三版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

限界効用
げんかいこうよう
marginal utility

消費者が財を消費するときに得る欲望満足の度合いを効用という。しかし同じ1枚のパンの効用も、1枚目と2枚目とではその大きさは異なるであろう。通常は、1枚目のパンの効用よりも2枚目のそれのほうが小さく、さらに3枚目はもっと小さくなる傾向がある。このように、財の消費量が増加していくときの追加1単位当りの効用を限界効用といい、財の消費量の増加とともに限界効用がしだいに減少することを「限界効用逓減(ていげん)の法則」(または「ゴッセンの第一法則」)という。このような限界効用逓減のもとで、消費者が一定の所得を使って数種類の財を消費する場合、その満足を最大にする(総効用を最大にする)ような最適な各財の消費量は、1円当りで購入できる各財の数量についてその最終単位の限界効用がそれぞれ等しくなるような数量の組合せによって与えられる(たとえば、1枚1円のパンを6枚、1個1円のミカンを4個買うのが最適な消費量であるとすれば、6枚目のパンの効用と4個目のミカンの効用は等しくなる)。なぜならば、各財の最終単位の限界効用が等しくないときには、限界効用の低い財の消費量を減らし限界効用の高い他の財の消費量を増やすことによって、一定の所得のもとで購入される財全体の効用は大きくなるからである。これを「限界効用均等の法則」(または「ゴッセンの第二法則」)という。これは、各財の物的な数量単位で表した限界効用をそれぞれの価格で除した比が相互に等しくなること、すなわち

という式で表される。この式は、消費者が所得をもっとも有効に支出するとすれば、各財の限界効用の比がそれぞれの価格の比に等しくなるところで消費量が決定され、ある財の価格が上昇すれば、それに比例して限界効用が高くなるところまで、その消費量が減らされることを示している。財の価格が変化すると需要量は逆方向に変化するという需要法則の背後には、このように消費者が限界効用と価格を関連づけて消費量を決定する消費行動があるのである。このような関係から、財によって希少性が異なる場合には、消費者にとって必要度が高い(使用価値が高い)ものでも、手に入る数量が多い(希少性が低い)ものは、その限界効用は低くなり、それに対して消費者は低い価格しか支払おうとしなくなることもわかる。このように限界効用という概念に関係づけて消費者行動や商品の価値を解明しようとする理論が、限界効用理論である。[志田 明]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内の限界効用の言及

【ウィックスティード】より

…ヨークシャーのリーズに生まれ,ロンドンのユニバーシティ・カレッジを卒業後,1874‐98年,ロンドンでユニテリアン派の有力牧師として活躍した。倫理学,社会学から経済学に関心をもつようになったが,W.S.ジェボンズの最終効用理論から出発して,それを〈限界効用marginal utility〉と呼びかえ,限界主義理論を展開したのが《経済学のアルファベット》(1888)である。のち《分配法則の統合に関する一試論》(1894)において,限界原理を生産要因の価格決定に応用し限界生産力理論(限界生産力説)を構成した。…

【価値】より

…そして効用価値説は,消費者というまぎれもない個人のもつ主観に価値の源泉を見いだすことを通じて,新古典派に特有の個人主義的な市場観の支柱にもなった。新古典派は,たとえば,水という有用性の高いものの価格がダイヤモンドという有用性の低いものの価格より低いのは何故かといういわゆる価値のパラドックスを,限界効用(効用)という概念にもとづくことによって解決し,きわめて体系的な価値論と価格論とを構成することに成功した。 しかし効用という概念については,その量的な測定が困難であるばかりでなく,その個人間比較も困難であるという功利主義一般につきまとう問題がある。…

【限界効用理論】より

…さまざまな財を消費ないし保有することから得られる効用を考え,ある財をもう1単位だけよけいに消費ないし保有することにより可能になる効用の増加を〈限界効用marginal utility〉と呼ぶ。一定の所得をさまざまな財の購入にどのように支出すればよいかを考えよう。…

【効用】より

…このような効用の可測性の問題は,F.Y.エッジワースの無差別曲線の理論や,パレートの選択理論(パレート最適)の展開によって克服された。 効用が価値理論の発展にとって重要なきっかけを与えたのは,限界効用という概念である。それは,〈価値のパラドックス〉と呼ばれる問題に理論的解答を与えるものであった。…

※「限界効用」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

百条委員会

地方自治体が議決により設置する特別委員会の一つ。名称は「地方自治法第100条」に基づく。百条委員会は、地方公共団体の事務に関する調査を行い、関係者への聞き取りや記録の提出を請求、拒否した者には罰則が科...

続きを読む

コトバンク for iPhone

限界効用の関連情報