20世紀日本人名事典 「木村男也」の解説
木村 男也
キムラ オナリ
大正・昭和期の病理学者 東北帝大教授。
- 生年
- 明治16(1883)年2月
- 没年
- 昭和29(1954)年6月29日
- 出生地
- 山口県
- 学歴〔年〕
- 東京帝大医科大学〔明治42年〕卒
- 学位〔年〕
- 医学博士〔大正5年〕
- 経歴
- 専攻は精神医学だったが、明治44年病理学研究のためドイツ、フランスに留学、大正4年東北帝大に病理学講座が新設されて教授となった。8年第9回日本病理学会総会で「末梢神経の退行性進行性変化」と題して宿題報告を担当、末梢、中枢神経の病理研究に進み、やがて結核、梅毒などの領域にも業績を残した。学生教育には特に熱心で 該博な知識と風格ある人間性で多くの逸話を生んだ。昭和18年馬来熱帯医学研究所長兼馬来医科大学長となりクアラルンプールに赴任した。戦後は保健医学の面に活躍。著書の「小病理学総論」(全3巻)は多彩な病理学研究の成果。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報