木魚講(読み)モクギョコウ

デジタル大辞泉 「木魚講」の意味・読み・例文・類語

もくぎょ‐こう【木魚講】

葬儀費に充てる目的で、平生から各人金銭を出し合う講。葬儀の際には、講中一人が大きな木魚にひもをつけて首からかけて打ち鳴らし、大勢の講中がこれに合わせて念仏を唱え野辺送りをした。
妊娠していること。
「―になったのでお袋が怒り出し」〈伎・上野初花

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「木魚講」の意味・読み・例文・類語

もくぎょ‐こう【木魚講】

〘名〙
① 講中の一種。日頃互いに金銭を出し合い葬儀の費用に供する講。葬送の時は、講中のひとりが大きな木魚に紐を着けて頸(くび)から掛け、これを打ち鳴らして念仏を唱えると、大勢の講中がそれに和して野辺送りをした。
※雑俳・柳多留‐一〇四(1828)「木魚講きんまんもんの神のやう」
② 妊娠していること。
歌舞伎綴合於伝仮名書(高橋お伝)(1879)四幕「御覧の如く娘はぽてれん、木魚講でござります。〈略〉七月になりまして産れさうでござりますから」
③ (木魚講で順送りに念仏をいうところから) 輪姦(りんかん)をいう。念仏講
※歌舞伎・鼠小紋東君新形(鼠小僧)(1857)四幕「木魚講と思ったら、お前は身持ちだね」

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